【宅録DTM】作詞・作曲の裏側すべてお見せします【音楽制作】その1

制作と配信の記録

2025年4月8日公開約59分

この日は、昔作った曲やメモを引っ張り出して、鍵盤を弾きながらコードやメロディーを思い出し、5枚目のアルバム「S」の候補曲を一曲ずつ見直していった。

最初から「今日はこうやって曲を作ります」と手順を説明する配信ではない。「どれだ」「違うな」「これだ」と言いながら昔の曲を掘り起こし、コードが分からなくなったら弾いて探す。歌詞がなければ、その場で言葉を考える。だいぶ普通に作業している。

この日、歌ったものと「S」

最初はカバー曲から。「heavenly days」を鍵盤で探りながら歌って、「やってたね。懐かしい」。続いて「赤いスイートピー」も歌った。

昔はカバーアルバムを出そうかと考えていた時期もあったらしい。カバーについては、「10年分あるからな。10年じゃきかない。15年分ぐらいある」と話している。ずいぶん長いこと、いろいろ歌ってきたらしい。

そのあと、この日に試したオリジナルは7曲。

  1. Synchronicity
  2. Seed a Mirai
  3. Starbow(ホシクイ)
  4. Softball応援歌(仮)
  5. Secrecy(仮タイトル「ユズリハ」)
  6. Suicidal(女心2)
  7. Sing a song

最後に数えてみて、

これだけでもう7曲。もう7曲。まだいっぱいあるぞ、曲。

まだある。

この日は「S」の完成形を決めたわけではない。昔の曲を一曲ずつ出して、今どこまでできているのかを確かめていった。曲はある。メロディーもある。コードも残っている。でも歌詞がない。構成が決まっていない。昔書いたコードを見ても、今となっては何をしていたのか分からない。そういう曲を、弾きながら思い出していく。

曲そのものについては、だいたい評価が高い。「これはいいでしょう」「これも曲はできたな」「これは曲はいじらない」と言いながら、ついには、

名曲しか作らないんだよ、本当。

自分で言う。

ただ、何でも昔のまま採用するわけではない。弾いてみて違えば、「違うな」「合わないな」と普通に戻る。最後には「どれも癖がついちゃって、似てるんだよね」とも言っていた。その一方で、「ちょっと聴きやすい」「だいぶ商業的な曲を書けるようになった」とも感じている。

この日の「S」は、完成したアルバムというより、曲をもう一度起こして、何が残っていて、何をこれから作ればいいのかを確かめている途中だった。

昔の曲を思い出して、また作る

昔の自分の曲だからといって、全部覚えているわけではない。「ここは分からん」「え、ここのコード分からん」と言いながら、資料を見て、鍵盤を弾いて、歌ってみる。違えば戻る。

Starbowでは、昔の記録を見ながら「3カポでやれって言ってるのか。そっか、3カポなんだ、これ」。過去の自分が残したものを、今の自分が読み直している。

Secrecyでは、キーや転調だけでなく、実際に歌って音域を確かめる。一度「Aメロが一番高いパターンだな」と思っても、歌ってみて別の場所の方が高いと気づく。書いてあるものだけで決めず、最後は鳴らして、歌って確かめる。

コードの響きもかなり細かく見る。セブンス、ナインス、ディミニッシュ、オンコード、クリシェ。Synchronicityでは、昔作った響きを見つけて「すごい。すごいな」。さらにコードを鳴らしながら「この感性よ」と言う。

Seed a Miraiでは、「クリシェだね」「ナインスが鳴ってる、常に」と、自分で音の動きを確認している。

でも理屈だけでもない。Sing a songでマイナーへ行くところを弾いた時は、「これ、マイナーに行くと、はあってなるね」。

「はあってなる」。そういう感じも、そのまま判断材料になっている。

アレンジも、その場で試しては戻す。Seed a Miraiは「結局これ、バンドでやりたいんだよな」。Softball応援歌(仮)は、サビと他の部分が合わず、二部構成にする案まで出したものの、「違うな。合わないな」。思いついたから採用、ではない。

歌詞は、言葉になる前から探している

この日、曲以上に手こずっていたのが歌詞だった。

Starbowでは、まだ言葉のないメロディーを「あ」「い」と母音で歌う。しばらくやって、「ああ、母音ばっかりだな」。そこから、「ねえ」で始めるのか、「輝く」をどう置くのか、「ネオン」を使うのか、と一つずつ探していく。

「ネオンじゃないよな。ネオンって死語だろ」と迷いつつ、この時点では「ネオン輝く街じゃ、ポーラスター見えないよ」という案まで出てくる。さらに、街では見えなくても「心の中ではいつも輝いてるよ。ポーラスターだね。スターボウだね」と、その場で歌の像を確かめている。

もちろん、この夜に出てきた言葉はまだ制作途中のものだ。

Suicidalでは、もっと細かい。「止めて」なのか「やめて」なのか。「止めてかな。やめてもいいな。いや、止めてだろ」と声に出して選び、そこから「この辺で韻を踏んでいけば」と次の言葉を探す。置いてみた言葉に重複があれば、その場で気づいてまた考える。

Sing a songでは I sing this song for you というフレーズから、「春になれば」「消え去る」「華やぐ」と言葉を試していく。「消え去る」を置いてみて、「うーん、消え去るのか」と止まる。そのあと出てきたのが「華やぐ」だった。

華やぐっていう言葉が出てきたんだよな。華やぎたいよね。春になれば。

そして最後には、「こっから書けそうだな。今この気分だな」。

少なくともこの日は、完成した文章を先に作って曲へ当てはめるというより、母音で歌って、響きに合う言葉を探し、一語から次の言葉や韻を考える作業をしていた。

7曲を見直す

Synchronicity は、かなり長くコードとメロディーを探した。「ここは分からん」「ここのコード分からん」と言いながら鍵盤を弾き、昔の響きが戻ると「すごい。すごいな」。コードを確かめながら「この感性よ」と言い、その一方で、「素直すぎるな、これは」とも感じていた。

Seed a Mirai は、「むずいな、これ」と言いながらクリシェやナインスを確認。一通り思い出したところでは、「これも曲はできたな。これはいいでしょう」。さらに、「これ、いい曲なんだよな。結局これ、バンドでやりたいんだよな」と話している。

Starbow(ホシクイ) は、カポやオンコードなどを確かめながら長く思い出した。曲については「これもいいよな」。ただし、「構成は……歌詞だな」。そこからポーラースターのイメージを探り、母音で歌いながら言葉を考えていった。結局この日は、「これは悩ましい」のまま次へ進んだ。

Softball応援歌(仮) は、「これは野球の歌なんで」と歌い始めたものの、サビと他の部分がうまく合わない。その場で二部構成にする案も出したが、「違うな。合わないな」。この日は解決しなかった。

Secrecy は、仮タイトルが「ユズリハ」。見つけるなり、「ああ、これもいい。名曲しか作らないんだよ、本当」。悲しい曲だと話しながら、歌ってキーや音域を確かめていく。「夏か。夏の歌なのか、これ。嬉しい感じはするけど」と考えつつ、最後には「これは曲はいじらない。曲はどれもいいな」とした。

Suicidal(女心2) は、「僕にはもう歌は作れない」と歌い始め、その直後に「これもいい歌だ」。ただし、「これ、難しいんだ」「これは難しいな、歌詞が」。この夜は、言葉を選び、韻を探し、重複を直しながら続きを考えていた。まだ歌詞は途中である。

Sing a song は、「テンポ110。これは春の歌だな」から始まった。中心にあるのは I sing this song for you。そこから「春になれば」「消え去る」「華やぐ」と言葉を探し、マイナーへ行くと「はあってなる」。最後は、「こっから書けそうだな。今この気分だな」。

ここから先は、まだこれから。

この夜にやっていたこと

資料を探す。昔のコードを見る。弾く。違うと言う。もう一度探す。鼻歌でメロディーを戻す。歌って音域を確かめる。構成を変えてみる。やっぱり違うと戻す。母音で歌う。一語を置く。重複に気づく。韻を探す。

この夜は、だいたいそんなことを59分やっていた。

曲については、「曲はどれもいいな」と言う。でも歌詞になると、「歌詞だな」「難しいな、歌詞が」と止まる。

全部をこの夜に完成させたわけではない。Starbowはまだ悩ましい。Softball応援歌(仮)は合わない。Suicidalは歌詞の途中。Sing a songは「こっから書けそうだな」。

最後に候補曲を数えて、

これだけでもう7曲。もう7曲。まだいっぱいあるぞ、曲。

それから、「どれも癖がついちゃって、似てるんだよね」「ちょっと聴きやすいけどね。だいぶ商業的な曲を書けるようになったということで」。

この日は、ここまで。

はあ。寝るか。

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